木育ってなんだろう?
水をきれいにして、おいしい空気をつくり、たくさんの動物を育む森・・・。
この森が危機に瀕している、そんな話を耳にしたことはありませんか?
日本人の暮らしを支えてきた大切な資源でもある木を私たちが使わなくなったことも、原因の一つに挙げられます。
木育は木を使うことから離れてしまった今の時代に生まれた言葉で、すべての人びとが、木に親しみ、木の文化の理解を深めることを目指す教育です。
岐阜県は木の国、水の国と言われています。
私たちは、木に親しみ、木の文化を深め、子どもたちと一緒に木のものづくりを通して、たくさんのことに「気づき」楽しみ、そして発見したり仮説しながら学びの芽を育んでいきます。
そして、いろいろな人やものとの「つながり」を感じていきます。木も人も、同じこの地球で与えられた命です。
その命を頂き、暮らしをつくること、そしてそれを大切に用いる心を育むことが木育です。
木と向き合い、格闘しながら、道具を使い何かを作ってみると、なかなか思うようにはいきません。
そこには、答えがなく、常に考え、ときには悩み、選択していかなくてはいけないこともあります。
木と触れ合うことは、自然と向き合うこと、そこから生きる力が生まれるのです。
5つの力を育む
「木育」は単に「木」に関する知識だけを学ぶだけではなく、木でつくる表現活動を通して、豊かな自然によって育まれる命の素晴らしさを知り、愛おしさを感じ、助け合うことや感謝することを学びます。
1. 樹と木のつながりを感じる力が育ちます
身近な樹の葉っぱや実、花などに興味を持ち樹木と暮らしの中の木とのつながりを感じる力が育ちます。
2. ものを大切にする心が育ちます
「木でつくること」を通して木は自然が育んだ「命」であることに気づき、木でつくったものに愛着を持ち、大切にする心が育ちます。
3. 工夫する力が育ちます
指を使い、音を聴き、匂いを嗅ぎ、五感を総動員して木に向かい表現する事を通して、創造力を育みます。
4. 根気や、やる気が育ちます
木でつくることは、じっくり取り組む必要があり、根気が育ち、達成感を得る事ができます。
それは、自信へとつながり、新たな課題に果敢に挑戦する力が育ちます。
5. 協力する心、気づかう心が育ちます
助け、助けられながら、作り上げることにより、感謝の心や協力する心が生まれます。
同時に木工用具をつかい、作ることを通して加減することや、自分と相手の安全を思いやる心が育ちます。